先週、M高専5年生の卒業研究発表会に参加しました。彼らはモンゴルの高専の情報学科で初めての卒業生たちです。日本企業への就職がすでに半数ほど決まっているそうです。
以前、彼らの卒業研究の中間発表会にも参加しました。当時はまだシステムの企画段階やデータベース構築の途中でしたが、今回の最終発表会では、それらの課題をどのように解決し、システムを完成させたのか、興味深く拝見することができました。
今年度発表された卒業研究の主なテーマは以下の4つです。いずれも現実の課題を解決するために開発されたもので、既にテスト運用が始まっているシステムもあります。
- 先生の居場所をリアルタイムで知らせるアプリ
学生が先生に用があるとき、教室や職員室を探し回る手間をなくします。 - 読み終えた本を交換・販売できるアプリ
よく似たサービスにはAmazon等もありますが、モンゴルの事情に合わせて作られたアプリです。 - 不動産物件を3D表示し、希望の条件に合った物件を簡単に探せるアプリ
視覚的にわかりやすく、物件探しをスムーズにします。 - 学校の授業スケジュールや休講情報、テストスコアなどを一元管理するアプリ
情報を整理し、教師や学生の活動を効率化します。
多くのシステムは、データの入力やIoTからの自動収集、データベースへの登録、検索、結果表示という構成になっています。さすがにデジタルネイティブ世代の学生たちだけあって、アプリはすべてスマホ対応しており、むしろWeb対応が今後の課題になっているものもあります。システムはほぼ完成段階で、現在テストが進められているそうです。柔軟な発想力と技術力でユーザが使いやすく実用的な作品が生まれたことに感心しました。
また同日、同校で日本語スピーチコンテストが開催され、日本人の審査員として参加させていただきました。スピーチを行ったのは2年生から4年生までの学生10名です。「5年後の私」というテーマで、各自の将来の夢やそれに向かって現在取り組んでいる努力を日本語で発表しました。
学生たちの日本語力やスピーチの技術には個人差がありましたが、自分の考えをまとめてスクリプトを書き、聴衆の前で日本語でスピーチをするというその勇気と努力に、大きな拍手を送りたいと思います。
私は長年、Toastmasters Clubで英語スピーチの練習をしていますが、スピーチには明確な技術と定石があります。その技術を学び、取り入れることでスピーチの質は確実に向上します。今回参加した学生の皆さんには、ぜひ日本語の習得だけでなく、スピーチ技術そのものを学んで、より高いレベルのスピーカーを目指してほしいと思います。







今日のモンゴル語
Оюутнууд 5 жилийн мөрөөдлийнхөө тухай илтгэл тавилаа.
( Oyuutnuud 5 jiliin möröödliinkhöö tukhai iltgel tavilaa.)
生徒は5年後の夢についてのスピーチを行いました。
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