Day94: 骨折!

モンゴル
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Day94: 2024/1/27(土) 

残念なお知らせです。今週木曜日(2024/1/25)の午後、薬局に薬を買いに行く途中で、凍結した道路で転倒して、手首を骨折してしまいました。

斜めになった道路が完全に凍結していて、そっと右足を踏み出した途端、体が反時計回りにぐるん回転してバン!と道路に倒れました。右手首に強烈な痛みを感じて、「あ、骨が折れたな」とわかりました。4年前に日本で足首を骨折したことがあり、痛みの感じが似ていました。

私は、右手首が痺れてきたので、手が動くうちにJICAの医療担当者に連絡しなきゃと思い、道路脇でリュックから携帯電話を取り出し、転倒して多分骨折したと思うと、伝えました。

医療担当の方と相談をして、JICA事務所まで自力で行き、一緒に外科専門病院に行くことになりました。Гэмтэл согог судлалын үндэсний төвという国立病院を受診しました。病院には足や腕を怪我したらしい患者さんが大勢列をなしていました。ウランバートルの街中の道路が凍結してるので転倒して怪我をする人がとても多いようです。診察までしばらく時間がかかりました。私の変に曲がった手首を見た医師は、瞬間に「骨折です」と診断され、X-Rayを撮る部屋に行くように言われました。X-Rayを撮った後、また医師のところに行くと、X-Ray映像を見ながら、骨折箇所を指し、骨が潰れているような状態でよくないけれど、できるだけ良くなるようにするからね、みたいなことを言いいました。

曲がった手首を引っぱって、骨を元の位置に戻すのに痛みがあるので、まずは手首に麻酔の注射が打たれました。次に、“гипс(gips)”という部屋に連れて行かれました。ギブスを装着する処置室でした。医師と看護師が私の肩と手首を持って、「これから引っ張るので痛いけれど力を抜いて我慢して」と言われました。原始的な治し方だなぁと思いました。怖かったので目を瞑っていました。麻酔を打っていたのでそれほど痛みもなく、目を開けると、もうギブスを装着していました。腕を肩から吊るすサポータも装着されました。看護師から、サポータの金額は20,000₮ね、とその場で現金で支払うように言われました。医師の診察とは別料金のようです。ちょうど現金を持っていてよかったです。

もう一度X-Rayを撮って、また医師のところに行きました。医師は治療前、治療後のX-Ray映像を指し示して、曲がっていたところを真っ直ぐにしたので、これでギブスで固定をしたからOK!と満足そうでした。私の職業や年齢を聞き、JICAのボランティアでモンゴルの高専でコンピュータ技術を教えているというと、興味を持ったようで、仕事について色々質問されました。

医師は処方箋を書いてくれ、痛み止め、カルシウム、ビタミンD、骨の状態をよくするモンゴルの伝統的な薬が処方されました。

  • Dexiren 25mg 1 x 2回 / 日 — 痛みと炎症の軽減
  • VITAGO PRO Ca 1 x 2回 / 日 – 骨を強くするカルシウム
  • Vitamin D 2000 1 x 1回 /日 –骨を強くするビタミンD
  • барагшун 3 x 1回/日 – 骨の状態を改善するというモンゴルの伝統薬。Wikipediaによると「太陽に熱された岩から樹脂のようににじみ出る物質」だそうです。

今の所、まだ骨折したところは痛く、右手は使えない状態です。左手でキーボードやマウスの操作をするのは、途方もなく不自由で時間がかかります。このブログを書くのに3時間ぐらいかかりました。
洗顔やシャワー食事の準備は無理で、着替えやトイレなど日常動作の全てに非常に時間がかかります。

怪我をした瞬間に気がかりになったのが、来週からの仕事のことです。職場の新モンゴル高専の校長先生と同僚の先生に事情を説明し、来週からの授業は、同僚の先生にPCの操作をしてもらって、私が講義をするということで進めることにしました。本当にできるか不安ですが、できるだけのことをするしかないですね。その後のモンゴル高専の授業の教材作成もしているのですが、キーボードを打つのが不自由なので、ペースを落としてできる範囲で進めようと思います。

ランニングやヨガ、トーストマスターズクラブの活動はしばらくお休みです。モンゴル語の勉強は続けられそうです。あまり悲観しないでできることをやってみます。

今日のモンゴル語

их өвдөж байна
(ikh övdöj baina)

とても痛いです。

эмч, баярлалаа.
(emch, bayarlalaa)

ドクター、ありがとう。

залуухан харагдаж байнаа.
(zaluukhan kharagdaj bainaa)

若く見えますね。

コメント

  1. 伊東宇一 より:

    痛そう。転んで骨折とは。お大事に。東京は梅が満開、桜が咲きそうな暖かい天気。モンゴルはまだ冬なんですね。

    • Mariko Tagawa Mariko Tagawa より:

      伊東さん、ありがとうございます。東京は桜が咲きそうな暖かさとは 羨ましいです。こちらは昨日はマイナス30度以下でした。来月ツァガンサル(白い月)という旧正月が過ぎると少しずつ 暖かくなるそうです。

  2. 伊東宇一 より:

    田川さん

    NHK Eテレで、なぜ氷が滑りやすいのかという説明がありました。
    伊東宇一

    NHK Eテレ、サイエンスゼロで雪氷学の放送があった。気象学者の父は、毎年冬になると蔵王の山中に籠り、雪を採取して、雪の中心に核となる物質は何かを研究していたことを思い出した。当時は食塩だった。日本海で巻き上げられた食塩の結晶が核となって、結晶となり、それが雪となった。今では中国の煤煙が核となっているから、雪を食べると下痢をする。

    Eテレ サイエンスゼロ 雪氷学
    氷が滑るのは、氷の表面で水分子が動き回る、-7°Cが最も滑る。
    宇宙には氷があり、そこでアンモニアが作られている

    スキーヤーにとって大人気のパウダースノーPowder snow、JAPOWと呼ばれる。なぜ日本に作られるのか?1mm以下の小さな雪の結晶、雪が作られる初期型の雪、日本海で湿気をたっぷり含んだ雲が作られ雪になる。日本海側では雪となり水蒸気が落ちる、内陸では乾燥した空気が雪となるために、初期型の雪が作られる。

    雪の結晶は120種類ある。

    なぜ氷が滑るのか?ドイツ・マックスプランク研究所の永田勇樹博士によると、氷の表面では水の分子が猛烈な勢いで動き回っている。水は4つの結合を持っているが、表面では3つしか結合できないために、不安定となり、新幹線の速度で動き回っている。マイナス7度の氷が最も滑りやすい。スケートリンクもマイナス7度で最も速度が出ることが知られていた。

    宇宙の氷。分子雲(暗黒星雲)は氷の微粒子が沢山集まっている。宇宙で最も多い物質は氷。一酸化炭素と水素があるとホルムアルデヒドが作られることが分かった。有機物ができる。氷微粒子があるとついた分子が離れなくなりそこで合成が起きる。氷微粒子が工場になっている。

    • Mariko Tagawa Mariko Tagawa より:

      伊東さん、興味深い情報をありがとうございます。温度によって氷の滑りやすさが違うのですか!しかも氷の核というものがあるのですね。
      ウランバートルは大気汚染がひどいです。ゲル地区と呼ばれる地域があり、所得が低い人たちが都会の周辺にゲルを無秩序に立てて、暖房に質の悪い石炭を燃やすために、冬は空気がも煙っているような感じです。この大気汚染物質が氷の核になっているのかもしれませんね。滑りやすい路面について、市民は国に怒っているそうです。路面を溶かすための化学物質の予算を削って何か他のことに使っているとか。いろいろなぞです。

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